初めのころは、間取りや設備ばかりを見ていました。
「このキッチンがいい。」
「この収納は便利そう。」
「この窓、おしゃれ。」
でも、家づくりが進むにつれて、少しずつ考えることが変わっていきました。
「私は、この窓から何を見たいんだろう。」
きれいな景色?
朝日?
庭?
もちろん、それも大切。
でも、本当に見たかったのは、もっと違う景色でした。
ピクチャーウィンドウ(Picture Window)
SNSで家づくりの写真を眺めていたある日。
一枚の写真に、なぜか目が止まりました。
「ピクチャーウィンドウ」
ピクチャーウィンドウとは、外の景色を一枚の絵(Pictnre)のように切り取って見せるための大きな窓のこと。
名前の通り、「景色を飾る額縁」のような役割をする窓。
なぜか、私はこの窓に強烈に惹かれました。
「なぜ、この窓に惹かれるのだろう?」
「私は、この窓に何を映したいのだろう?」
そう自分に問いかけてみました。
四季の移ろい
まず最初に浮かんだのは、窓の外に映し出される景色。
春には満開の桜の木や可愛らしい菜の花。
初夏に色鮮やかに力強く咲く紫陽花。
秋には真っ赤に染まった紅葉。
冬には一面の雪景色。
四季の移ろい。それが、最初に浮かんだ景色でした。
春夏秋冬。日本の美しい四季の風景。
この美しい景色を家の中から楽しみたい。
そう感じました。
子どもたちの名前の植物
4人の子どもたち。
子どもの名前は、私たちが最初に贈ったプレゼント。
一人ひとりに「こんな人生を歩んでほしい」という願いを込めて名前を贈りました。
~長女へ~
大きな木(大樹)に色鮮やかに彩をつける紅葉のように、美しくのびのびと育ってほしい。
~次女へ~
色鮮やかな菜の花のように、明るく、人に寄り添う心を持ち、周りの人に幸せを与えられる人になってほしい。
~三女へ~
雪の結晶が一つとして同じ形のものがないように、唯一無二な人生を歩んでほしい。
~四女へ~
雨の中でも凛と力強く咲く紫陽花(あじさい)のようにどんな困難にも負けず、力強く生きてほしい。
名前の漢字にも、四季を感じることができるように想いを込めました。
私には、子どもたちが生まれたときから、ずっと叶えたい夢があります。
いつか、家の庭に子どもたちの名前の植物を植えたい。
その景色を映し出す窓。「ピクチャーウィンドウ」を見たときに、
「これだ。」と鳥肌が立ちました。
窓に映したい本当の景色
春には、みんなで菜の花を見に行く。
初夏には、色とりどりの紫陽花に足を止める。
秋には、真っ赤に色づいた紅葉を眺める。
冬には、雪を見つけて家族みんなではしゃぐ。
季節が変わるたびに、景色が変わる。
でも、私が本当に大好きなのは、その景色ではありません。
その景色の中で笑っている家族との時間。
私にとって、そんな何気ないひとときこそが宝物なのです。
その窓から見える景色も同じ。
春。庭で虫を探す子どもたち。
夏。びしょ濡れになって笑う子どもたち。
秋。落ち葉を集めて遊ぶ子どもたち。
冬。雪を集めて小さな雪だるまを作る子どもたち。
私は景色を見たかったんじゃない。景色の中で暮らす家族を見たかった。
だから今日も、窓の向こうでは季節が巡り、その中で家族の物語が少しずつ増えていく。
そんな景色を、私はこれからも見続けていたい。
これが、私が窓の向こうに映したい景色です。

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