【第4話】窓の向こうに映したい景色

「なんか違う。」シリーズ

初めのころは、間取りや設備ばかりを見ていました。

「このキッチンがいい。」

「この収納は便利そう。」

「この窓、おしゃれ。」

でも、家づくりが進むにつれて、少しずつ考えることが変わっていきました。

「私は、この窓から何を見たいんだろう。」

きれいな景色?

朝日?

庭?

もちろん、それも大切。

でも、本当に見たかったのは、もっと違う景色でした。

ピクチャーウィンドウ(Picture Window)

SNSで家づくりの写真を眺めていたある日。

一枚の写真に、なぜか目が止まりました。

「ピクチャーウィンドウ」

ピクチャーウィンドウとは、外の景色を一枚の絵(Pictnre)のように切り取って見せるための大きな窓のこと。

名前の通り、「景色を飾る額縁」のような役割をする窓。

なぜか、私はこの窓に強烈に惹かれました。

「なぜ、この窓に惹かれるのだろう?」

「私は、この窓に何を映したいのだろう?」

そう自分に問いかけてみました。

四季の移ろい

まず最初に浮かんだのは、窓の外に映し出される景色。

春には満開の桜の木や可愛らしい菜の花。

初夏に色鮮やかに力強く咲く紫陽花。

秋には真っ赤に染まった紅葉。

冬には一面の雪景色。

四季の移ろい。それが、最初に浮かんだ景色でした。

春夏秋冬。日本の美しい四季の風景。

この美しい景色を家の中から楽しみたい。

そう感じました。

子どもたちの名前の植物

4人の子どもたち。

子どもの名前は、私たちが最初に贈ったプレゼント。

一人ひとりに「こんな人生を歩んでほしい」という願いを込めて名前を贈りました。

~長女へ~

大きな木(大樹)に色鮮やかに彩をつける紅葉のように、美しくのびのびと育ってほしい。

~次女へ~

色鮮やかな菜の花のように、明るく、人に寄り添う心を持ち、周りの人に幸せを与えられる人になってほしい。

~三女へ~

雪の結晶が一つとして同じ形のものがないように、唯一無二な人生を歩んでほしい。

~四女へ~

雨の中でも凛と力強く咲く紫陽花(あじさい)のようにどんな困難にも負けず、力強く生きてほしい。

名前の漢字にも、四季を感じることができるように想いを込めました。

私には、子どもたちが生まれたときから、ずっと叶えたい夢があります。

いつか家の庭に子どもたちの名前の植物を植えたい。

その景色を映し出す窓。「ピクチャーウィンドウ」を見たときに、

「これだ。」と鳥肌が立ちました。

窓に映したい本当の景色

春には、みんなで菜の花を見に行く。

初夏には、色とりどりの紫陽花に足を止める。

秋には、真っ赤に色づいた紅葉を眺める。

冬には、雪を見つけて家族みんなではしゃぐ。

季節が変わるたびに、景色が変わる。

でも、私が本当に大好きなのは、その景色ではありません。

その景色の中で笑っている家族との時間。

私にとって、そんな何気ないひとときこそが宝物なのです。

その窓から見える景色も同じ。

春。庭で虫を探す子どもたち。

夏。びしょ濡れになって笑う子どもたち。

秋。落ち葉を集めて遊ぶ子どもたち。

冬。雪を集めて小さな雪だるまを作る子どもたち。

私は景色を見たかったんじゃない。景色の中で暮らす家族を見たかった。

だから今日も、窓の向こうでは季節が巡り、その中で家族の物語が少しずつ増えていく。

そんな景色を、私はこれからも見続けていたい。

これが、私が窓の向こうに映したい景色です。

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